奄美といえば、大島紬。
大島紬といえば、泥染め。
大島紬の泥染めをそのまま体験させてくれる「
肥後染色」さんで、泥染めを体験した。
以前は、観光客相手の泥染めを体験したが、ここの泥染めはちょっと違った。
掛ける時間と手間が違う。そして染め上がりの色が全く違った。
持ち込みOkというので、皮はどうだろうと、挑戦してみた。
時間がなかったので、田んぼでの泥染めはなしで、ポリバケツによる泥染めだったが、その泥の色の美しさに見入った。銀ねず色と言ったらいいだろうか。
渋い光が揺らめいていた。
てーちぎの媒染液で、時間を掛けた
素材は、泥液に入れただけで、いい色に染まり始めた。
一度引き上げて空気にさらす。
肌色だった皮が、媒染液の小豆色にそまり、泥により黒に染まっていく。
空気に触れると黒は益々色を増した。
大島紬の泥染めが、並大抵の体力と忍耐力ではないと、少し理解できた。
この行程を、大島紬の糸にするには、まだまだ重ねていくのだ。
水洗いをして糸をほどいた。皮の重なった部分に丸い形が出来ていた。
肥後さんが「まるで皆既日食のようだね」と言って下さった。
あぁ、綺麗な色だ。この次にはもっといいものが出来るかも知れない。
サンシンのティーガを作る予定だが、鞄にしてしまいたいような。