へたくそは唄うなと言われ、ムカーッと怒っていたときはよかったのだが、怒りが納まるとへたくそはやっぱり人前で唄っちゃいけないのかなと、自責のおもいが頭をもたげる。
それにしても、まだ1回しか、このチームでライブしたこと無いのに、非難の声というのは速いものだ。芽は若いうちに摘めというかの如く。
ライバルになろうなんて思ってもいないのだから、ほっておいて欲しいものだ。
唄いたいから唄う。島の唄心が伝わればと思って唄っているだけだ。
それは、チームみんなの思いであることに、この騒動で、あらためて確認し合うことが出来、それはとてもよかった。
でも、怒りが沈むと、不思議なもので、気弱になる。怒っているときは「なにくそっ、上手くなってやる」と気持ちが燃え立っていたのに。一日経って、トゲが深く刺さっていることに気がつく。
それはたぶん、みんな同じ。そこから立ち直ろう、立ち上がろうと三人が三様にもがいている。
今朝は5時に目が覚めた。忙しくて忘れていたが、仕事が終わったとたん、だんだんもやもやしたものが心に広がり始めた。
これじゃいけない、と自転車のペダルを踏む。すると昔唄っていた唄が蘇った。「あんまがふーひっち、じゅうがうどち」ひゃひゃひゃひゃ~。笑ってしまった。
笑っていこう。必要とされている間は、ありがたく唄わせてもらおう。