「ごめんね」と、昔、言われたことがある。
島の新聞社にいた頃のこと、顔はまずいけれど、以外と社内の女性にもてている男がいた。
私より年下の女子が、その人のことを慕っていた。
しかし、彼は、私より年上、たぶん彼よりも年上の経理の女性と結婚を決めた。
その時に、なぜか私に「ごめんね」と言った。
私は、彼に告白したことはない。
彼が、年下の女子に謝るのなら分かるのだけど。彼女にも、同じように謝ったのだろうか。
で、この間、また、意外な人から「ごめんね」と謝られて、「ごめんね」と言う男に、ある種の共通のものを見たような気がした。
そいつもまた、少しモテるやつらしく、最近まで知らなかったのだけれど、高校の時の女子の知ってる女子の70パーセントくらいが、彼を好きだったらしい。その事実に唖然としてしまうのだけれど。
そんな男子の魅力が、私はいまいち分からない。
で、そんな男が、私に「ごめんね」と謝った。
なぜ?私があなたのことを好きだと思っていると、思ったのだろうか。残念。私の趣味は、まったく違うのだよ。
で、思うのは、男が「ごめんね」と謝るのは、女の気持ちに答えられない時なのだろうな。
たぶん、趣味じゃないという意味だろう。
で、「ごめんね」と言われる女は、女子に見られることのない女だろうな。
で、「けっ」と思うけれど、それはそれで、何となく面白いとも思う。男は、私が好きだと、思い込んでいることが面白い。全然思ったこともないんだけどさ。