もうすぐフラメンコの発表会だ。
ここまで続けると、本人も思ってもいなかった。
去年は、タンゴデマラガ、今年は、ファンダンゴとアレグリアス。
なんと難しい曲。気持ちが入るまでに時間のかかったこと。
振りを憶えている間は、体操のようなもので、憶えた後に、やっと踊りになっていく。
今夜やっと、ああ踊りだったんだなこれ、と気がつく。
常に姿勢を言われる。綺麗な姿勢のなんと難しいこと。
去年は、自分をまっすぐ引き上げてくれる蜘蛛の糸が降りてくるのを期待した。
蜘蛛の糸は、降りてきてくれたっけか?
今日、不意に、蜘蛛の糸を感じた。
もうすぐでその蜘蛛の糸に手が届きそうな気がした。
練習の終盤のことだったけれど。蜘蛛の糸の気配を感じながら、少しだけいつもより背筋が伸びた。
本番まであと一週間。
先生の厳しさが、去年のそれとは少し違って、ちょっとレベルが高くなった。うーん、さすがだ。