104歳の祖母が、ついにこの世を去ってしまった。
小学生の時に、しばらく一緒に暮らしていた。
しつけが厳しくて、親よりも苦手だった。
50代で伴侶を亡くし、女手一つで子供たちを育て上げた人だったから、元気と厳しさが半端無かった。
紬を織り、畑を耕し、元気に暮らしていた。
年を取り、長男の叔父がたまに帰ってくるようになり、もう働かなくて良いよと、祖母の機織り機を処分してしまい、そのころから、祖母は元気がなくり、入退院を繰り返すようになった。
その後、施設に入り、20年近くを施設で過ごしたことになるだろうか。
祭壇の写真は、20年前くらいの写真で、祖母は元気にほほえんでいた。
たぶん私が撮った写真だ。良い笑顔、こういう写真が良いよね。叔父がみつけて、これにしたのだという。
写真の中の祖母は、元気で畑仕事や大島紬を織っていた頃の笑顔だった。
その祖母が、静かに棺の中で微笑んでいた。
大往生は、周りが何となく納得していて、寂しくないからいいなぁと思った。
もし、愛する人を残して死ぬのなら、是非大往生を。お薦めします。