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猫とぬっちょりとお気楽な日々

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さよならサイン

2年前に、青いスカート翻して私たちの目の前に現れた彼女は、もう、ベッドの上にいた。

知ったときには、もう彼女の腕は上がらなくなっていた。それでも、気丈にたばこを吸い、アルコールを楽しんでいた。

青いするカートを翻して、商店街を、迎えにも着てくれた。運動神経が抜群で、美しく、魅力的な彼女は、高校時代に高校の男子のあこがれの的だった。

きらきらと輝いてきてきた。
そんな彼女を病魔が襲った。

まさか。みんな、我が耳を疑った。

それでも、2年前の彼女は、眩しさを纏っていた。

エレベーターのボタンを足で押すくらい元気だった。

彼女の体は、筋力が落ちていく病気に冒されてしまった。

それは治らないのか?

それから2年があっという間に過ぎ、会いに行きたい気持ちはあっても、なかなか会いに行けなかったが、今日、久しぶりに訪ねることが出来た。

彼女は、ベッドに横たわり、それでも、綺麗で、元気だった。

お土産に、好きだったサワーを買っていったが、もう、酒は飲んではいなかった。

「別れの日に、なんかサイン送るからね」と一緒に行った友達に話していた。

「たぶん、オレンジの光かなんかだと思う」と、彼女は言っていた。

「さよならサイン」を、昔もらったことがある。

それは、今日一緒に彼女を訪ねた友達と、大の親友だった子が逝ったときだった。その時、私達は一緒に住んでいて、朝、私は足をくすぐられた。

その時には、気がつかなかったが、あとで、その日に、その友達が亡くなったことを知った。

高校を卒業して別れ別れになる前に、そんな話しをしたのだ。最後のサインを送るからね。足をくすぐるから。

その時は、まだみんな若くて元気だったから、そんなことは、冗談の一つだった。

でも、それから間も無く、私たちは、彼女の別れのサインを受け取ってしまった。

そして、今日、彼女からそんな話が出て、私は、その時の話は出来ずにただ聞いていた。

きっと、「お別れサイン」を受け取る日が来てしまうのだなぁと思いながら。

彼女は、1年前より、生きたがっていた。あと10年後に発病していたらなぁと。そうだよね。あと10年。

またこうもいった。「病院に行ったら駄目よ」病気に気がつかなければ、元気でいられる。

ああ、そうかもしれないね。
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by toruteh | 2013-04-28 23:31 | つれづれ | Comments(2)
Commented at 2013-05-06 00:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by toruteh at 2013-05-06 11:01
ぷーへるむさん>きっと、乗り越える力も備わっているのだと思います。強いです。こうして、書き留めておくことしか、出来ないけれど、それが、私に出来ることかもと思って書いています。
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